梅雨じゃなくても湿気ってる。

思い付いた事を、気が向いた時に書いてます。

しめりけ日記2 血と骨

 わたしの骨や内臓が、本当はどんな色をしているのかについて、時々考えることがあります。インターネットで検索をかければ、人間の骨や内臓の色なんて数十秒もあればすぐに判明するのかもしれませんが、わたしが言いたいのはそういう事ではなく、わたし自身の骨や内臓はどんな色をしているのか?ということです。

骨は、白い。歯も、白い。内臓は赤、もしかしたら、茶色だったり、黒に近いものもあるかもしれません。筋肉も薄い赤?脂肪は薄い黄色。以前、どこかで聞きました。脳みそは灰色と言う人もあれば、薄いオレンジと言う人もあり、わたしのソレは一体どちらなのか。

血管は、青いのと赤いのがあります。でも、皮膚の上から透けて見える血管がそうなだけで、血管そのものには色はついて無いんだそうです。これも、以前どこかで聞きました。

人間の血管の中を流れる血は、赤。少なくとも、わたしの血はそうです。自分の血を何度も見たことがあるので、そのように言えます。しかし、時々わたしが普段目にするわたし自身の赤い血液は、本当は赤色なんかじゃなくて、からだの中ではもっと変な、アメリカのお菓子に使われている人工着色料みたいな、黄緑色とか紫色とかショッキングピンクみたいなどぎつい色で、からだの外に出る時だけ赤色に変化する、そんなだったらちょっと楽しいな。と、思うことがあります。

何せ、からだの中の出来事ですから、わたしはわたしの血液が身体の中でどのような色で、どのように流れているかを自らの目で確認する事が出来ません。

骨や内臓の色も同じです。わたしは、自分の骨や、内臓や、筋肉や、皮下脂肪、からだの中にあるそれらの色を自分自身の目で確認した事がいちどもありません。なので、わたしはそれを自ら確認しようとしない限り、一生知ることが出来ないのです。知ったところで得はない、と言われればそれまでですし、自分でもそう思いますが、わたしは時々、実はこの地球上に存在する自分以外の全ての人間がわたしの骨や内臓や血液の本当の色を知っていて、他でもないわたし自身だけがそれを知らずに毎日のんびり過ごしている、

「あなたの血の色は赤で、骨は白なんですよ」

そんな風に言われて、それを無邪気に信じて暮らしている、そのような感覚に陥る事があります。

そしてわたし自身も、わたし以外の誰かさんの骨や、血液や、内臓の本当の色を全て知っていて、

「あなたの血の色は赤で、骨は白なんですよ」

そんな風に毎日、何処かの誰かさんを騙くらかして暮らしているのではないか。

そのような感覚に陥る事が、あります。

わたしが何らかの方法で血管の中を流れる血液や、体内に配置された内臓や骨や筋肉を自らの目で確認出来た時、

わたしの血の色は赤で、骨は白なんですよ。

そのように、心から言えて、

あなたの血の色や骨の色や内臓の色を、わたしは知らないので是非教えてほしいです、

自分以外の誰かにそう伝える事が出来たなら、わたしはわたし自身の骨の色や血の色や内臓の色を疑わず、何処かの誰かの血や内臓や骨の色を偽ることをせずに、毎日暮らす事が出来るのでしょうか。